Windows 10 プレビュー版でWindowsストアの辞書アプリを動かしてみた

2015年06月28日

Windows 10 プレビュー版で辞書ソフトを動かしてみるシリーズの第3弾です。第1弾はJamming/DDwin/かんざし、第2弾はPASORAMAを試してみました。今回はWindowsストアの辞書アプリを試してみます。

Windowsストアアプリとは

パソコン用の辞書ソフト界は、最近あまり活気がありませんが、Windows 10環境に関して私がほんの少しだけ期待を寄せているのが、Windows 8から登場した「Windowsストアアプリ」の存在です。

Windowsストアアプリとは、簡単に言うと、iOSやAndroidのアプリと似た感じのWindows用アプリです。Windows 8/8.1では全画面表示で使うのが基本でしたが、Windows 10では、デスクトップ上の1つのウィンドウとして、従来型のWindowsソフトと並べて使えるようになります。

Windowsストアで、「辞書」「dictionary」といった単語を検索してみると、これまでWindows用の単体ソフトとしてはあまり聞いたことのない辞書のアプリがラインナップに含まれているのがわかります。たとえば、「大辞林」「大辞泉」「学研現代新国語辞典」「スーパーアンカー英和辞典」「ウィズダム英和/和英辞典」「Collins English Dictionary」「Chambers Dictionary」などです。

こうしたアプリがWindowsのデスクトップ上で仕事用として使い物になるのだとしたら、辞書環境を充実させるうえで足しになりそうです。また、かんざしで串刺し検索できたら さらに好都合です。そのへんをちょっと試してみました。

厳密には、Windowsストアで配布されているアプリが全部Windowsストアアプリかというと、そういうわけでもないようで、また最近は呼び名も変わってきているようですが、そのあたりの細かい定義は私自身よくわかっていないため、今回は深く考えないことにします。

テスト環境

仮想化ソフト「VMware Player」を使って、Windows 7上の仮想マシンにインストールしたWindows 10 プレビュー版(Build 10130)で試しました。

また、Windowsストアアプリは、以下の2種類を入れてみました。

※「Dictionary.」というアプリは、TheFreeDictionary.comのアプリ版です。American Heritage DictionaryやCollins English Dictionaryを検索できます。

結果

試したところ、確かにデスクトップ上でWindowsストアの辞書アプリが動作し、従来のデスクトップ用の辞書ソフトとも併用できました。また、AHK版かんざしによる串刺し検索も可能でした。(ただし、デフォルトの検索コードのままでは動作せず、若干のカスタマイズが必要でした)。従来版のかんざしでは検索できませんでした。

下の画像は、Jamming・DDwinと、今回試した2種類のアプリのそれぞれを、AHK版かんざしで串刺しした様子です。

150627_win10_storeapp_dict.png

150627_win10_storeapp_daijisen.png

アプリの操作は、マウスとキーボードでも特に使いにくくはないのですが、主にタッチ操作を想定したUIのようですので、デスクトップ上で従来型のWindows用ソフトと並べると、木に竹をついだような感があるのは否めない気もします。まあこのへんは仕方がない所でしょうか。

ただ、OS側・アプリ側・テスト環境のいずれに原因があるのかわかりませんが、今回試した2種類のアプリは、サイズ変更に関して少し挙動不審なところがありました。たとえば、ウィンドウのサイズを変えようとしても、高さの調整がうまくいかず、デスクトップの高さからはみ出た状態にしかなってくれませんでした。(上の2枚の画像で辞書アプリが妙にデカいのはそのため)。また、サイズを変更する途中でアプリが固まってしまう現象も頻発しました。

現段階では、アプリの開発元も、デスクトップ上のウィンドウとして動かすという使い方は想定していないと思いますので、ウィンドウを最大化した状態で使うほうが、開発元が意図した使用感に近そうです。

下の画像は、今回の2つのアプリをそれぞれ最大化した様子です。この状態でなら、安定して動作していました。(この状態でも、AHK版かんざしを使って他の辞書ソフトと一緒に串刺し検索することは可能で、「Ctrl+Shift+N/P」による辞書ウィンドウの切り替えもできました)。

150627_full_dict.png

150627_full_daijisen.png

サイズ変更の挙動不審さや、デスクトップ上での使用感は、Windows 10が正式版になり、辞書アプリ側もWin10に正式に対応したら、解消していくのではないかと思われます。

あとは、Windowsストアの辞書アプリのラインナップがもう少し充実することを期待したいところです。Microsoftは、iOSやAndroid用のアプリをWindows向けに移植しやすくするSDKなんてものまで用意して、アプリを充実させる取り組みに力を入れているようですが、果たしてどうなりますやら…。

もっとも、仮にラインナップが充実したとしても、辞書ごとに別々に分かれたアプリをかんざしで串刺し検索するというのは、あくまで苦肉の策という感じです。単体で複数の辞書を串刺し検索できるようなアプリが出て、アプリ内購入という形で辞書コンテンツを増やせるようになればいいのにと思います。

あるいは、電子辞書事業から撤退したばかりのセイコーインスツルが、PASORAMAをそのままWindowsアプリに移植してどーんと復活、とかってなったら面白いのに。

※今回のテストは、あくまでプレビュー版での動作確認です。正式版では状況が変わっている可能性も考えられますので、結果は参考程度にご覧ください。

posted by 内山卓則 at 13:18 | パソコン・IT